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耳の解剖学の基本:聞くための構造、ため込む構造
L字型の耳道
犬の耳道は頭蓋骨の側面を垂直に下り、約90度曲がって鼓膜まで水平に続きます。このカーブのため、飼い主が見たり届いたりできる範囲を超えた部分が耳道にあります。耳道の底では空気の循環が悪く、重い耳の下では特にそうなので、そこの環境は温暖で湿ったままです。まさに酵母と細菌が好む環境です。だからこそ耳の問題は、見える部分から始まることはほとんどなく、ちらっと見ただけでは問題を見逃すことがあります。
耳の形がオッズを変える
耳介(ピンナ)は犬種間で最もばらつきの大きい部分で、単なる見た目ではありません。英国の一次診療の獣医記録に関する大規模研究(O'Neillら、2021年。90万頭以上の母集団から2万2千頭以上を抽出)では、1年間に約7.3%、100頭中7頭以上の犬が外耳炎と診断され、耳の形は最も強いリスク因子の一つでした。
| 耳の形 | 耳の炎症のオッズ(直立耳の犬種との比較) |
|---|---|
| 垂れ耳(長く垂れた耳 - バセットハウンド、コッカースパニエル) | 1.76倍 |
| V字型垂れ耳(折れた耳 - ラブラドール、ゴールデンレトリバー) | 1.84倍 |
| 直立耳(立ち耳 - チワワ、ジャーマンシェパード) | 基準群 |
犬種ごとではさらに高いオッズもありました。バセットハウンドは雑種の基準の5.87倍、チャイニーズシャーペイ3.44倍、ラブラドゥードル2.95倍、ビーグル2.54倍、ゴールデンレトリバー2.23倍です。耳自体がメカニズムの一部で、耳道の開口部を覆い、空気の流れを制限し、耳道を温暖で湿った状態に保ちます。耳道内の毛と生来の狭い耳道がその効果を高めます。
健康な耳にはすでに住民がいる
Malassezia pachydermatisという酵母は健康な犬の皮膚と耳道の正常な住民で、さまざまな細菌も同様です。侵入者ではなく、入居者です。耳道の微環境が変化し(湿気の増加、耳垢の増加、アレルギーによる炎症)、その住民が耳が抑えられる範囲を超えて増殖したときに問題が始まります。だから獣医は根本的な原因を探します。何か別のものが扉を開けたのかもしれません。また、「雑菌」を一掃することが耳ケアの目標ではない理由でもあります。目標は環境を安定させることです。
犬が自分で直せない理由
人は指やコットンで外耳の不快を開口部で処理できます。犬は水平の耳道にまったく届きません。カーブの向こう、安全な家庭での掃除が届く範囲を超えた場所にあります。頭を振ることで垂直の耳道から緩い汚れが上がってくるので助けにはなりますが、カーブの下に定着したものはそのまま残ります。これが、耳の問題が家庭での努力ではなく獣医の耳鏡(ときに鎮静)を必要とすることが多い解剖学的理由です。
あなたにとっての意味
- 愛犬の耳のタイプを知る。長い耳や折れた耳、毛の多い耳道、狭い開口部なら、耳の日課はより重要です。水泳好きと垂れ耳をご覧ください。
- 見やすい部分を定期的に見る。見える耳道の開口部と耳の内側が観察できる範囲です。耳チェックログは、それを獣医に見せられる習慣に変えます。
- カーブを尊重する。綿棒や器具を見える範囲より奥に入れないでください。その先には鼓膜があり、そこへの損傷は深刻です。
- 無菌ではなくバランスを考える。きれいに見え、落ち着いていて、においのない耳は、介入が不要なこともあります。獣医に確認してください。掃除のしすぎは刺激になり、それ自体が感染リスクを高めます。